恥ずかしながら、iPhoneウィルスにかかってしまいました。
失態した経験なので、記事にしようか悩んだのですが、ウィルス感染に気づかずに使っている方もいるかと思い、書いておきたいと思います。
iPhoneが感染したウィルス名は「iPhoneOS.Ikee」と言うもので、iPhone上からSSH接続を断続的に外部に対して行います。
詳しくはシマンテックに情報が書いてあります。
ちなみに、これはJailbreak(脱獄)したiPhoneが対象なので、通常(普通に使っている)iPhoneでは問題ありません。
感染した状況から対処までの記録を下記にメモ(長文になるので、続きにて)
感染した時のiPhone
- iPhoneをJailbreakしてある
- Cydiaにて下記のソフトがインストールされている
privacyaptbackupappbackupappsync3.1BossPrefsiFileafc2addGripSBSettingsActionMenuOpenSSHCyDeletebackgrounderquickreply fo smssnappyoverboardautosilent - 3G/WiFi On
- Bluetooth Off
- SSH On
デフォルトパス
感染時の状況
このワームに感染すると、ある範囲の IP アドレスをスキャンし、デフォルトの iPhone パスワードを使用し、 定期的にSSH で接続しようとします。
iPhone上で使用している分には、感染の症状は見られない為、なかなか気づけません。
今回、発見できたのは、ルータを通るパケットによる情報に下記の記録が残っていたので、幸いにも発見できました。
09:56:45.316626 IP xxx.xxx.xxx.xxx.50129 > 126.247.130.125.ssh: tcp 0
09:56:46.319637 IP xxx.xxx.xxx.xxx.50129 > 126.247.130.125.ssh: tcp 0
09:56:47.322257 IP xxx.xxx.xxx.xxx.50129 > 126.247.130.125.ssh: tcp 0
09:56:47.778608 IP xxx.xxx.xxx.xxx.50130 > 126.247.130.126.ssh: tcp 0
09:56:48.725639 IP xxx.xxx.xxx.xxx.50130 > 126.247.130.126.ssh: tcp 0
約1秒ごとに、外部へSSHを接続していることが分かります。
また、接続先は、xxx.panda-world.ne.jpなので、ソフトバンクのようです。
感染記録
iPhone上では、感染しているか確認が出来ないので、CydiaでMobileTerminalにて、
# ps -ef |grep poc-bbot
にて、poc-bbotがヒットすれば、感染していると言うことです。
CydiaからSyslogをインストールし、感染しているシスログを取ってみました。
Dec 18 05:05:59 iPhone ReportCrash[6354]: Process: poc-bbot [6350]
Dec 18 05:05:59 iPhone ReportCrash[6354]: Path: /bin/poc-bbot
Dec 18 05:05:59 iPhone ReportCrash[6354]: Identifier: poc-bbot
1秒おきに、感染プログラムが走ってます。
対処
今回のワームは危険度低なのですが、感染したウィルスは削除しなければなりません。
- まず、3GとWiFiをオフが先決です
- SSHサービス オフ
- MobileTerminalで、poc-bbotをkill
- CydiaにてOpenSSHを削除
これで、SSHは削除されるのですが、感染したワームは、/bin/sshpassを使用してSSH接続を行うので、まだ安心できない
ウィルス削除
シマンテックの「iPhoneOS.Ikee – 駆除方法」を参照しながら、削除します。
1. 次のファイルを削除します。
- /bin/poc-bbot
- /bin/sshpass
- /usr/libexec/cydia/startup
- /usr/libexec/cydia/startup-helper
- /var/log/youcanbeclosertogod.jpg
- /usr/libexec/cydia/startup.so
- /System/Library/LaunchDaemons/com.ikey.bbot.plist
- /System/Library/LaunchDaemons/com.saurik.Cydia.Startup.plist
2. SSH デーモンを再インストールし、デフォルトのパスワードを変更します。
3. 必要に応じて Cydia を再インストールします。
4. 必要に応じて壁紙を変更します。
iPhone上では、MobileTerminalかiFileを使用して削除しますが、PCのi-FunBoxを利用する方が簡単かもしれません。
総評
iPhoneをJailbreakし、使いやすいようにカスタマイズ出来るのは便利ですが、リスクが伴うのを再認識しました。
今回の感染経路は不明ですが、どうせ、iPhoneはプライベートネットワーク下だし、上層にはFirewallもあるので、外部から入ってこれないと安心しておりましたが、甘かった。
下手をすると、SSHで特定のサーバにiPhone上の全てのデータを送信していたらと思うと、寒気がゾッとしましたよ。
Jailbreakをしている方は、ホント要注意ですね。
ってか、よい子は、Jailbreakしちゃだめです。(説得力ないけど)
コメント
はじめまして、ipon3gと申します。
今更ながら、ウイルスに感染してしまいました。
記事を参考に無事?ウイルスは削除できたと思っています。
ほんと助かりました。
ありがとございます!!
記事が役に立ててよかったです。(^^;
ウィルスにより、知らないところで通信してるので、怖いですよね。
恐らく、気づいてない方が大勢いるのでは?と思っているのですが。
ウィルス削除したあとは、何か気分的に嫌だったので、
工場出荷状態に復元しましたので、不安でしたら、クリーンにした方が良いかも。